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排水処理 納入ストーリー

第2話 鉱物油を生物処理!? 排水処理あんなこんな

アイエンスの命運を分けたといってもいい、島津製作所 瀬田事業所さんのお話しをお聞きいただこうかと思います。

島津製作所さんの瀬田事業所で、社員食堂の排水処理設備の新設を考えていると聞いたのは、確か平成13年の初春頃でした。
その当時は、島津製作所さんといえば、知る人ぞ知る真面目ないい会社というイメージでした。色々と提案させていただいた結果、ユニットタンクと某社の回転円盤処理設備との一騎打ちとなり、最終的に弊社の技術が非常に斬新で面白く理にかなっているという理由で選んでいただけました。ところが、当初は社員食堂の厨房排水処理と聞いておったのですが、最終的に注文書を頂戴する段になって、当時の担当者の渡辺さん(退職後お元気にされていますか?その節は大変お世話になりました。)から、「1ヶ月に3tほど、ワーク洗浄水という、機械パーツ脱脂洗浄時に発生する高アルカリで鉱物油が入った水を産廃処理しているが、それも一緒に処理してくれるならば、発注しましょう」と、一気に振り出しに戻るような話がでてきました。

島津製作所 瀬田事業所に納入した散気管 アクアブラスター1

その時は、「そんな無茶苦茶な~!産廃処理するような鉱物油廃液が処理できるわけ無いやん」と心の中で叫び、「せっかくここまで積み上げてきたのに、この案件も流れてしまった……」と重た~い帰路についたことを昨日のことのように思い出します。

それでも気を取り直して、無い知恵を絞りましたら、「そうか!月に3tなら、一日に100リットルだけ処理すりゃええんや!」と思いつき、それをご提案させていただくと、性能保証の話も決まらぬうちに発注しましょうという話になってしまいました。しかし、前記のK食品さんのこともありましたから、「鉱物油に関しては、責任は負えませんよ!」と私は態度を硬化させました。すると「島津としても責任を押しつけたりしない」とおっしゃってくださったので、それならと設置に向けて動き出しました。

しかし、設置するにしても、もう一つ越えなくてはいけない大きなハードルが、大津市役所への「除外設備新設届」でした。


「除害設備新設申請書」を持って、 島津製作所さんと一緒に大津市役所に向かいました。当然のこと、市役所の担当者さんから、強い突っ込みが入りましたが、以前に極東開発さんに納めた鉱物油交じりの排水処理設備やダイハツ工業さんで循環水中の鉱物油を処理した実績をお話しさせていただきました。そうしますと、市の担当者は、「分かりました。島津さんとしても処理の公算があってのことだと思いますので、受理しましょう!」とおっしゃってくれたのです。私は、「さすがは、島津製作所さん!信用があるなあ……」と一瞬思いましたが、その反面本当に処理がうまくいくのか、内心は不安でした。

設備が完成して、処理性能以前に発生した問題が、シャボン玉事件でした。
散気管 アクアブラスターは、強い浄化能力があるのですが、唯一のデメリットとして、界面活性剤が多く含まれる排水の場合「発泡」の問題は否めません。タンクの上部から泡が噴出して、風のある日は、それが雪のように舞い散るというクレームでした。
泡消しシャワー?、消泡剤?……何がいいのか色々と思案しましたが、今一有効な手立てが見当たらない時に、泡を吸い込んで、水滴に変えるという「バブケス」という製品を見つけ設置したところ、嘘のように問題解決に至りました。
処理の方はと言いますと、島津さんの社内規定で、処理基準値は公的基準値の9割以下で放流するという、さらに厳しい条件が課せられていたのですが、その数値を完全に下回る性能を発揮したので、即日検収となりました。

それから間も無く、世間を騒がす大変なことが起こったのです! 皆さんの記憶にも新しいと思いますが、そうです。平成14年に島津製作所さんの田中耕一さんが、「ノーベル化学賞」を受賞されて、島津製作所さんの名前が一躍有名になったのでした。
当時、9歳の長男が、「お父さんの設備、島津製作所に入ってるん?めっちゃすごいなあ!」と言ってくれたほどです。
アイエンスの命運を分けたというのは、このことだったのです。実績の少ないベンチャー企業が納入実績をうたっていく中で、納入先の知名度は、計り知れないファクターのひとつなんです。本当に、田中耕一さんには、感謝!感謝!でした。


ところが、設備を納入して1年と2か月が経過した頃でした。津製作所の上層部の方から一本の電話が…… 忘れもしません。平成15年1月10日に本社に来るようにと呼び出されたのでした。

私は、「処理設備で何か大問題が発生したんや……」と腹をくくって訪問させていただきますと、なんと社長室の隣の応接室ではありませんか!「これは、余程の問題が起こったんや~……」と益々体がこわばるのが分りました。

島津製作所 瀬田事業所に納入した散気管 アクアブラスター2

5分ほどして、「いや~お待たせしてすみません!」と初老の非常に感じのいい紳士が、にこやかに入ってこられました。当時の島津製作所環境ソリューション事業推進室長、大瀬潤三理事でした。
そして一言。「いや~この度はよくやってくれました!」といきなり切り出されたのです。何のことかさっぱり分からない私に、「いやねえ、おたくの設備導入で、産廃物が無くなり、処理コストも削減できているので、瀬田事業所に環境努力賞を与えたんですよ!」とまったく予想に反することをおっしゃっていただいたのでした。

しかし、それもつかの間、「あなたの創った設備は、素晴らしい。でもどういうメカニズムで処理しているのですか?」と質問されたのです。私は、「え~そんなこと聞かれても、結果オーライなんやけど……なんて答えよ~」と頭の中はパニック状態。

あまり時間をかけるわけにもいかないので、観念して「すみません!結果オーライなんです。なぜか分からないんですけど、処理ができてしまうんです。」と正直に答えました。ほとんどの方は、「ハア~?」という表情をされていましたが、大瀬室長は、「それでいいんですよ!正直に言ってくれてありがとう。分からないであれば、島津と一緒に解明するつもりはありますか?」とまたもや予想に反する答えが…… もちろん、すぐさま「喜んで!」とお答え致しました。 共同研究については、また別の機会に!

島津製作所さんの2006環境報告書(PDF)にこのときの記事が掲載されております。

散気管アクアブラスター 構成図

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