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会社概要

大気汚染防止法改正に伴うVOC排出規制について

VOC排出規制施行

平成18年4月1日より大気汚染防止法の改正に伴い、VOC(揮発性有機化合物)の排出規制が始りました。企業によっては、現在でもその事業所が「法規制」にかかるのか、「自主的取組」となるのか、未だに判断に困られているところも少なくありません。しかし、法規制対象企業への排出基準値は厳しく、「懲役刑」も含めた罰則もあり、放っておくと会社の面子に関わる重大な事態となりかねません。また、法規制対象外企業でも「ISO14000シリーズ」を取得されている場合には、「自主的取組」による3割削減を行わざるを得ません。ここで、もう一度VOC排出規制について、正確な内容をご認識いただき、VOCの排出抑制に役立てていただければと存じます。

VOC排出規制の概要

法規制
対象施設 VOC排出量が多いとされる6施設類型のうち、裾切り基準値以上の大規模施設
排出基準 排出口における濃度規制値(炭素換算濃度ppmCによる)
事業者の義務 既存施設の使用または新設施設の設置に関する届出、年2回以上の測定、排出基準の遵守
自主的取組
対象施設 業界団体が策定する自主行動計画への企業の自主的な参加等、実情に応じ適切な対策を講じる。
排出削減目標 業界団体が策定する自主行動計画にて目標を設定
法規制対象施設と排出基準値
施設類型 排気風量 炭素換算濃度
塗装関係施設 吹付塗装 100,000m³/hr 700ppmC
塗装乾燥炉 10,000m³/hr 600ppmC
接着関係施設 印刷回路用銅張積層板・粘着テープ・シート・合成樹脂積層材の製造に係わる乾燥施設 5,000m³/hr 1,400ppmC
接着の用に供する乾燥施設 15,000m ³/hr 1,400ppmC
印刷関係施設 オフセット輪転印刷 7,000m³/hr 400ppmC
グラビア印刷 27,000m³/hr 700ppmC
化学製品製造関係施設 VOC溶剤を使用する乾燥施設 3,000m³/hr 600ppmC
工業用洗浄関係施設 揮発性有機化合物による洗浄設備 VOCが空気に接する面が5m²以上 400ppmC
VOC貯蔵関係施設 ガソリン・原油・ナフサ 1,000kL以上 60,000ppmC

既設施設における猶予措置の内容

法が施行される平成18年4月1日の時点において現に設置されている施設、すなわち既設のVOC排出施設については、必要な排出抑制対策を検討し実施するための準備期間を考慮して、排出基準の適用について、平成21年度末(平成22年3月31日)までの猶予措置が認められています(下表)。
この期間は、排出基準を上回っていても都道府県知事からの改善命令は下されませんが、当然のことながら、VOC排出量の抑制のための措置を検討し、実情に応じて実施に移して行くことが必要です。既設施設について猶予されるのは「排出基準の適用」のみであり、各種の届出義務、VOC排出濃度の測定義務は猶予されませんので注意してください。
なお、新設の施設については、猶予措置はありません。

排出基準の適用に関する
猶予期間
猶予措置の内容 猶予されない事項
既設のVOC排出施設 平成18年4月1日~
平成22年3月31日までの4年間
※規制値を達成するための対策実施は「平成21年3月31日
排出基準の適用を猶予する ・VOC排出施設の使用の届出
(平成18年4月1日から30日以内)
・変更・承継等に係る届出
・測定(年2回以上)
新設のVOC排出施設 猶予期間なし 猶予期間なし ・すべての届出と測定
大気汚染防止法におけるVOC規制に関する罰則規定
区分 罰則を定めた条文とその内容 猶予措置の内容
排出基準に適合しない事業者が、都道府県知事の改善命令等に従わない場合の罰則 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法第33条) ・排出基準に適合しない事業者が、都道府県による計画変更命令または施設設置計画の廃止命令(法第17条の7)に従わない場合
・排出基準に適合しない事業者が、都道府県によるVOC排出施設の構造、使用方法、またはVOCの処理方法の改善命令(法第17条の10)に従わない場合
届出義務違反 3月以下の懲役又は 30万円以下の罰金 (法第34条) ・新設のVOC排出施設の届出(法第17条の4第1項)を行わなかった場合
・届出事項(VOC排出施設の構造、使用方法、またはVOCの処理方法)の変更があったときの届出(法第17条の6第1項)をしなかった場合
20万円以下の罰金 (法第35条) ・既存施設がVOC排出施設に指定されたときに30日以内の届出(法第17条の5第1項)をしなかった場合
・新設施設の設置に関する届出(法第17条の8)を行ってから60日未満に施設を設置した場合
10万円以下の過料 (法第37条) ・VOC排出施設の事業所の名称・所在地・代表者等が変わったとき、または他人から譲り受けまたは借りた時に、その旨を30日以内に届出(法第17条の12第2項)しなかった場合

環境省が示す主なVOC100種

順位 物質名 PRTR
政令番号
CAS番号 別名
1 トルエン 227 108-88-3
2 キシレン 63 1330-20-7
3 1.3.5-トリメチルベンゼン 224 108-67-8
4 酢酸エチル - 141-78-6
5 デカン - 124-18-5
6 メチルアルコール - 67-56-1 メタノール
7 ジクロロメタン 145 75-9-2 塩化メチレン
8 メチルエチルケトン - 78-93-3 MEK
9 n-ブタン - 106-97-8
10 イソブタン - 75-28-5
11 トリクロロエチレン 211 79-1-6
12 イソプロピルアルコール - 67-30-3
13 酢酸ブチル - 123-86-4
14 アセトン - 67-64-1
15 メチルイソブチルケトン - 108-10-1 MIBK
16 ブチルセロソルブ - 7580-85-0
17 n-ヘキサン - 110-54-3
18 n-ブタノール - 78-92-2
19 n-ペンタン - 109-66-0
20 cis-2-ブテン - 107-01-7
21 イソブタノール - 78-83-1
22 プロピレングリコールモノメチルエーテル - 107-98-2
23 テトラクロロエチレン 200 127-18-4
24 シクロヘキサン - 110-82-7
25 酢酸プロピル - 109-60-4
26 trans-2-ブテン - 624-64-6
27 エチルセロソルブ - 110-80-5 2-エトキシエタノール
28 ウンデカン - 1120-21-4
29 ノナン - 111-84-2
30 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート - 108-65-6
31 2-メチルペンタン - 107-83-5
32 エチレングリコール 43 107-21-1
33 2-メチルー2-ブテン - 513-35-9
34 エチルシクロヘキサン - 1678-91-7
35 テトラリン - 119-64-2
36 メチルアミルケトン - 110-43-0 2-ヘプタノン
37 メチルn-ブチルケトン - 591-78-6
38 クロロメタン 96 74-87-3 塩化メチル
39 ベンジルアルコール - 100-51-6
40 シクロペンタノン - 120-92-3
41 2-メチルー1-ブテン - 563-46-2
42 n-ヘプタン - 142-82-5
43 ビシクロヘキシル - 92-51-3 1.1-ビシクロヘキサン
44 N.N-ジメチルホルムアミド 172 68-12-2
45 trans-2-ペンテン - 646-04-8
46 cis-2ーペンテン - 627-20-3
47 スチレン 177 100-42-5
48 N-メチルー2-ピロリドン - 872-50-4
49 エチルセロソルブアセテート - 111-15-9
50 ベンゼン 299 71-43-2
51 イソホロン - 78-59-1
52 シクロヘキサノン 108-94-1
53 エタノール 64-17-5
54 メチルシクロペンタン 96-37-7
55 酢酸ビニル 102 108-05-4 102 108-05-4
56 3-メチルヘキサン 589-34-4
57 2.3-ジメチルブタン 79-29-8
58 2.2-ジメチルブタン 75-83-2
59 メチルシクロヘキサン 108-87-2
60 イソプロピルセロソルブ 109-59-1
61 1.2-ジクロロエタン 116 107-06-2 2-イソプロピルオキシエタノール
62 塩化ビニルモノマー 75-1-4 クロロエチレン
63 テトラフルオロエチレン 203 116-14-3
64 エチルベンゼン 40 100-41-4
65 クメン 98-82-8
66 クロロエタン 74 75-00-3
67 トリクロロエタン 209 71-55-6
68 アクリロニトリル 7 107-13-1
69 テトラヒドロフラン - 109-99-9
70 エチレングリコールモノメチルエーテル 45 109-86-4
71 n-プロピルブロマイド - 106-94-5
72 メタクリル酸メチル 320 80-62-6
73 1.3-ブタジエン 268 106-99-0
74 1.1-ジクロロエチレン 117 75-35-4 塩化ビニリデン
75 2.4-ジメチルペンタン - 142-82-5
76 酸化プロピレン 56 75-56-9 1.2-エポキシプロパン
77 クロロホルム 95 67-66-3
78 臭化メチル - 74-83-9
79 ジペンテン - 7705-14-8
80 1-ヘプテン - 592-76-7
81 1.4-ジオキサン 113 123-91-1
82 アセトニトリル 12 75-5-8
83 塩化アリル - 107-05-1
84 アクリル酸 3 79-10-7
85 イソプレン 28 78-79-5
86 アセトアルデヒド 11 75-07-0
87 1.2-ジクロロプロパン 135 78-87-5
88 メチルセロソルブアセテート - 110-49-6
89 エチレンオキシド 42 75-21-8
90 o-ジクロロベンゼン 139 95-50-1
91 クロロベンゼン 93 108-90-7
92 ギ酸メチル - 107-31-3
93 トリエチルアミン - 121-44-8
94 3-メチルヘプタン - 589-81-1
95 フェノール 266 108-95-2
96 ナフタレン - 90-30-2
97 アクリル酸メチル 6 96-33-3
98 シクロヘキシルアミン 114 108-91-8
99 ホルムアルデヒド 310 50-000-0
100 エピクロロヒドリン 54 106-89-8

コスト比較表

500m³/minの風量を対象にした場合の年間コストの比較表(稼働時間4800hr) 単位(万円)
脱臭方法の種類 イニシャルコスト 光熱費他 メンテナンス費 1年総経費 5年総経費 10年総経費
デオライザーのみ 4,000 100 200 4,300 5,500 7,000
デオライザー +活性炭 2回/年 4,600 900 200 5,700 10,100 15,600
デオライザー +活性炭 3回/年 4,600 1,300 200 6,100 12,100 19,600
活性炭のみ 6回/年 (400万円/回) 1,000 2,400 100 3,500 13,500 26,000
デオライザー +電機集塵機 6,200 100 600 6,900 9,700 13,200
直接燃焼 11,000 800 200 12,000 16,000 21,000
蓄熱触媒燃焼 11,000 500 500 12,000 16,000 21,000
触媒燃焼 9,000 2,000 500 11,500 21,500 34,000

以下、下記理由により、上記のものとは比較対象製品とはなりません。

脱臭方法の種類
オゾン脱臭(プラズマ脱臭) オゾン酸化力はそれほど早くなく、数m/秒の速さで流れるものには効果がない。
光触媒 光触媒も流れるものには、まったくと言っていいほど効果がない。
電気集塵機 電気集塵機は名のごとく基本的には「集塵」目的で、「脱臭」用途ではありません。

※比較対象とならないことは業界では常識ですが、「流行り言葉」に惑わされて購入してしまうユーザーもあとを絶ちませんので、くれぐれもご注意ください。
アイエンスではデモ装置をユーザー先まで運んで実証実験を行い、データ結果をごらんいただいた上で、ご購入をご決断いただいております。

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