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下水道管の劣化による道路陥没の原因と対策

下水道管の老朽化による道路の陥没事故が全国各地で増加しています。段差ができる程度の軽微な陥没から、重大な事故につながる大きな陥没まで、さまざまな道路の陥没が発生するメカニズムを究明します。

目次

下水道管の現状

高度経済成長期に普及した下水道は、令和4年末時点で全国の総延長が約49万キロあり、うち約7%(約3万キロ)が耐用年数の50年を経過していました。さらに2024年末時点で耐用年数を過ぎた下水道管は約40%(約20万キロ)となり、加速度的に増加しているのが現状です。(国土交通省調べ)

新たに下水道を整備するピークが過ぎ、現在は維持管理の時代に突入していますが、下水道管の老朽化が進み整備が追いつかなくなる状況で、道路陥没事故が数多く発生しています。

道路陥没の原因

全国の下水道管は、おおかた耐用年数の50年を超えていて、老朽化が進んでいます。下水道管が老朽化すると、穴が開いたり、継ぎ目に隙間ができて、地中の土砂が管内に吸い込まれます。その結果、管の周囲に空洞ができ、空洞が大きくなると地盤が支えられなくなり、地上で陥没が起こります。

第1段階

第1段階

下水道管の継手や取付部の接合不良や経年劣化により、地下水が下水道管に浸入します。

第2段階

第2段階

地下水の浸入、満管時の下水の浸出・浸入などにより、下水道管周辺の地盤材料が管内に吸い込まれます。周辺地盤の支持力 を失い、管が動くとともに、接合部の不具合が大きくなります。

第3段階

第1段階

不均等な荷重により、管接合部の脱却が生じ、管体 にひびわれが発生。管断面が変形し、破損、たわみ、 蛇行が発生することで周辺地盤材料が管内へと吸い込まれ、 地盤に空洞、ゆるみが拡大します。

※ 国土交通省「Technology Revolution」

道路陥没を防ぐための取り組み

道路陥没を防ぐためには、老朽化した下水道管を交換していくのが何よりですが、あまりにも数多くあるため予算的に厳しいのが現状です。そのため、以下の方法で道路の陥没を未然に防ぐための取り組みが行われています。

道路陥没の早期発見

道路管理者のパトロールとの協力の上、下水道管 埋設箇所で道路陥没を早期に発見していきます。また、歩道区間では、地中レーダーによる空洞化調査が行われています。

継手など接合不良の補修

下水道管の交換や改修において、施工時の工事管理を徹底するとともに、継手部に特化した管路調査・補修を行なっています。

道路陥没を防ぐ新たな対策

最近では、最新の調査方法を採用した新たな対策が行われています。

浸入水対策

水位計と光ファイバー温度分布計測システムにAIを組み合わせた雨天時浸入水調査技術で、浸入水が発生する可能性のある下水道管の個所を予測します。

地中の空洞調査

車両型地中レーダ探査装置と空洞判定AI を用いたスクリーニング技術の実用化に向けた調査を行い、空洞の可能性がある箇所をAIが自動判定していきます。

硫化水素による腐食対策 ビルピット・ソービング

下水道管で発生した硫化水素が管内の壁面に付着して硫酸になり、コンクリートが徐々に腐食されます。これが下水道管を劣化させる大きな要因とされています。この硫化水素を除去・減少させるさまざまな対策が研究・開発されています。

硫化水素による腐食対策
アイエンスの「ビルピット・ソービング」も硫化水素による腐食対策の新技術として注目されています。
悪臭と害獣・害虫を削減し下水管も守る ビルピット・ソービング
汚泥と硫化水素の発生を抑える排水処理システム

まとめ

住民の方々の安全安心な生活のために、道路陥没に焦点を当てた調査及び対策方法を検討することで、老朽化した下水道管を早期に発見することが大切です。

各家庭では、排水と一緒に調理した油や生ごみを流すと、徐々に下水管に付着して詰まってしまうことがあります。また、硫化水素発生の原因にもなりますので、排水時の注意が必要です。

ビルや飲食店からの排水は、特に油分が多く含まれますので、ビルピット を常に清潔に保つなど、硫化水素の発生を防ぐことが大切です。

アイエンスの「ビルピット・ソービング」は、ビルピットの硫化水素発生をゼロにする、画期的な排水処理システムです。

アクアブラスター浄化シリーズ ビルピット・ソービング ロゴ
アクアブラスター浄化シリーズ ビルピット・ソービング

アイエンスビルピット・ソービングは、硫化水素と汚泥を大幅削減し、
ビルピットおよび下水道管の劣化を防ぎます。
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著者情報
株式会社アイエンス
代表取締役 / 一級建築施工管理技士
吉田 憲史

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